ユニフォームもサスティナブル?企業ユニフォームでできるSDGsの取り組みとは
オフィスや工場など、働く現場で欠かせないユニフォームですが、最近は「SDGs」の視点を取り入れた新しい動きがあることはご存じでしょうか。地球にある限られた資源を生かし、持続可能な社会を作るためにユニフォーム分野にも社会問題への配慮が進んでいます。そこで、今回は企業ユニフォームで可能な「SDGs」についてご紹介します。
そもそもSDGsとは
最近さまざまな分野で「SDGs」について紹介されていますが、そもそもどういうものかご存じでしょうか。「SDGs」とは持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)を意味する英単語の略です。2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられた国際目標を指しています。
もう少し砕けた表現にいい直すと、「未来のために今できること」を17に分けて目標化しており、さまざまな国が共に2030年までに目標達成をするために努力をしています。日本ももちろん参加国の1つです。
ユニフォームにおいては原料の見直しやリサイクルの活発化などが勧められており、持続可能な生産にむけて衣服の回収・開発が進んでいます。最近有名ブランドも多く「サスティナブル」をテーマにコレクションを発表しているのも、この流れの一環です。
また、環境への配慮だけがSDGsではありません。ジェンダーの平等や教育の拡充、貧困の解消やパートナーシップ制度など幅広い社会問題の改善を目標としています。
企業がSDGsに取り組むことで得られるメリット
さまざまな分野で持続可能な社会に向けての努力がスタートしていますが、企業が「SDGs」に取り組む場合にはどんなメリットがあるでしょうか。企業にもたらされるメリットは3つあります。まず1つ目は「広告戦略」です。資本主義市場の中で従業員を抱え、利益を生む必要がある以上企業はSDGsに取り組む際には利益を求めることも許容する必要があります。
そこで、広告戦略として取り組む企業が増えています。環境や社会への無配慮な企業と比べると、やはり持続可能な社会に向けて取り組む企業にはよいイメージが持たれます。株主や顧客にも好評を得られると、企業のファンや新たな投資家を増やすことも可能です。
2つ目は「コストの削減」です。SDGsは社内で戦略的に生かすことで、無駄なコストを削減しリサイクルに本腰を入れることにつながります。たとえばある有名ファストファッションは自社の衣料の回収、繊維のリサイクルと再生素材による新品衣料の生産に成功しており、ロールモデルとして評判になっています。
日本においても衣料が毎年大量のごみとして廃棄されている現状から、衣料回収事業に注目が集まっています。実際に大手商社は衣料の回収を生かし、車のシート素材の生産を行っています。
最後に3つ目は「新規ビジネスのチャンス」です。企業が戦略的にSDGsに取り組むことで新しいビジネスチャンスを掴めます。実際に多くの有名企業がSDGsで新規事業を立ち上げており、食品メーカーでは代替肉や昆虫食の開発、車業界は電気自動車や新しいエネルギー事業に参入しています。新しいビジネスの波に乗ることで、大きな収益が期待できるのもメリットの1つでしょう。
企業ユニフォームでできるSDGsの取り組み
では、企業のユニフォームにおいてSDGsに取り組むことは可能でしょうか。答えはもちろん「YES」です。ではどのように取り組むことができるのでしょうか。
最も手軽な方法は「SDGsに配慮されたユニフォームの導入」です。企業の中でもとくに中小企業の場合は、限られた資本の中で新たにSDGsをメインに打ち出したブランディングや、新規事業の立ち上げは難しく感じることでしょう。
しかし、気軽に意思表明としてSDGsに参画していくことなら可能です。持続可能な社会への参画として、サスティナブルなユニフォームを選んでみてはいかがでしょうか。では、サスティナブルなユニフォームはどのようなものを指すのでしょうか。選び方のポイントには次の3つが挙げられます。
まず1つ目は「リサイクルユニフォーム」です。近年ユニフォームにもリサイクル素材が積極的に導入されています。環境配慮型素材のユニフォームは着心地も快適で、デザインもスタイリッシュなものから機能性が高いものまで充実しています。企業イメージを高める一着は、リサイクル素材の活用から始めましょう。
2つ目は「ジェンダーフリーユニフォーム」です。SDGsでは目標の中にジェンダー平等の導入も掲げています。ストレスフリーなユニフォームは性別を問わず作業効率の向上にもつながり、イメージアップにも効果的です。
最後に3つ目は「気候対応ユニフォーム」です。気候変動への対策もSDGsの掲げる目標です。猛暑や極寒にも強い素材を導入し、過剰なエアコン・燃料の燃焼を避けることを目指しましょう。省エネ対策にはユニフォームを見直すことが効果的で、企業としてはコストの削減にも目指すことができます。
サスティナブルなユニフォームでSDGsへ積極的なアプローチを
サスティナブルを掲げるファッションが活性化し、ユニフォーム市場にも新しい波が起きています。快適でストレスの少ない、性別にも配慮された一着で気軽にSDGsにアプローチしてみませんか。社会問題への参画は決して難しいものではなく、企業ユニフォームを見直すことでも可能なのです。